雨の日
山の入り口をちょっと入ると、
いろんな植物が迎えてくれる。
昨夜の雨と強風で落ちたのだろう、
花のつぼみや木の実、
閉じた松ぼっくりを拾っては見せ合う。
そして、春の陽気であちこちから現れた、
「猫ちゃんのしっぽ」と、
子どもたちが呼んでいるシダの新芽。
濡れているのにふわふわで、
見た目以上にやわらかい。しっぽそのもの!
冷たくなった手で触れると、
ほんのり暖かくも感じるから不思議だ~。
寒さに泣く子もいるけれど、ふと
木から垂れた雨粒に空を見上げる子もいる。
高い木の上では風がビュービュー吹いてる。
こんな日でも、葉っぱの傘に守られて
山を歩くよ。