日々の活動の様子をインスタグラムで更新しています。
なないろについて
なないろは「自然の中、子どもが仲間と共に育ちあう」を趣旨とし、神奈川県鎌倉市で活動する保護者主催の自主保育グループです。
園舎は持っていません。
浄明寺・大町・材木座など、海と緑と史跡が残る鎌倉ならではの豊かな環境のもと、2歳から4歳の子ども達が周りと様々な関わりを持ちながら、生き生きと活動しています。
活動について
ふだんは「おおきい組(たけのこ)」「ちいさい組(きのこ・つくし)」の2クラスに分かれ、保育者と保護者(当番制)が付き添い野山や海で過ごします。
畑の土を耕し種や苗を植えたり、おとうさん、おかあさんがする田植えや稲刈りの様子を見たり、収穫物をありがたくいただきます。
その他、季節ならではの七夕、お月見、もちつきなどの行事を、すべて子どもの成長に合わせ保護者と保育者で考え相談しながら行っています。
活動の流れ
⚪︎「おはよう!」朝、リュックに着替えとお弁当を入れて集合
⚪︎「行ってきます!」山や海へ
⚪︎「いただきます!」シートを敷いて、手遊び・絵本読み・お弁当
⚪︎「ただいま!」解散場所で待つおかあさんのもとへ
なないろ=七色
さまざまな色の集まり、親も子も集まった分だけさまざまに輝く会、
「なないろ」を皆で作り上げたいと思っています。
『なないろ』誕生の経緯
鎌倉市では、遡るところ30年前に青空自主保育『なかよし会』が誕生しました。以来そういった保育グループがあちこちに枝分かれし広がり、各団体がつながりを持ちながら活動しています。
ですが、いわゆる「旧鎌倉」と呼ばれる地区を拠点としたグループはありませんでした。
2011年6月、青空自主保育『にこにこ会』に、問い合わせ・要望があったことをきっかけに、浄明寺・大町・材木座などを活動場所とした『にこにこ会 旧鎌地区』がスタート。
翌2012年に独立、『なないろ』が誕生しました。
2016年には5周年を迎え、発足時当時の母の呼びかけにより、OB・現役の親子が馴染みの野原に集まる会を開催。
過去もいまも未来も大切にしながら、現在に至っています。
『なないろ』の名前の由来
『にこにこ会』から独立する際、皆で名前を考えようということになりました。
たくさん案を出し合い話し合う中、『なないろ』が出てきました。
誰の心にもとまったこの響き、やはり1番得票数が多かったのです。
当時、ちょうど7人の子どもがいて、十人十色というけれど、みんな違うカラーで、そして青空自主保育に架かる虹のように!
そんな思いを込めてつけた名前です。
保育者メッセージ
・プロローグ
2003年春、東京から鎌倉に引っ越してきて、「青空自主保育にこにこ会」を見学した。その前に「青空自主保育なかよし会」の『土の匂いの子』という本を読み、青空自主保育の存在は知っていた。
本を読んで、何となくハードルが高いように感じ、「自主」という言葉に漠然と厳しいイメージも持った。
自分が育ってきたように、たくさんの大人たちに見守られ、自然の中で子どもどうし賑やかに育つ、それをしたいが実家が遠く核家族の我が家。どうしようか…子育ての感覚が同じ母たちが集まっているだろうから、きっと気が合うに違いない。私にも友だちが欲しい。自分の育った環境に近しいところが身近にあるなら見学してみよう!と電話をかけ、入会に至った。
・「にこにこ会」~「やんちゃお」と、長男・次男合わせて6年間の自主保育生活をすごした
「自主」とは、「親自らが主体となってつくりあげる、手づくりの」という意味だった。運営を任され、自分たちで考え動く。動いたことはじぶんのもの(力)になっていった。
育児本はたくさんあれど、ここで目にする子どもたちのやり取りから教わること学ぶことは多く、これぞ、リアルなほんものの体験。楽しいばかりでない感情が親子に訪れる時もあった。そんな時こそ、顔合わせみんなで話をしながら、子どもたちの育ちを応援し、そして育ちを見届けた。親たちも次第に助け合い、頼りあい、刺激しあい、繋がっていった。
子どもは、ありのままを受け入れてもらい、保育者さんとたくさんの親たちの愛情に包まれ育った。
1回きりの体験では得られない、積み重ね、連続した日々で紡がれてゆく子どもたちの関係性やつながりを、目の当たりにできた。
楽しかった!やりきった!毎日バタバタもしてたけど、今ではすべて宝の思い出。
形として残らないものだけれど、お金に変えられない価値がある。
そして、この子育てをしてきたことが、わが子の成長の過程で、いろいろなことに遭遇しても、
「この子は、きっと大丈夫。」と、私を力づけてくれ、現在進行形で’お守り’になっている。
・2012年、縁あって、「なないろ」の保育者に
まだ言葉もおぼつかない2歳児から、4歳になる卒会まで、その過程を見てきて思う。子どものじかんをたっぷり過ごせる時はほんとうに短い。子どもの感性・感受性・五感はなんといっても優しい刺激の自然の中で繊細に育つ。子どもが必要な時期に必要なことをする(させるではなく)大切さをしみじみ感じる。そして、いたずら・おふざけ・けんかも育ちの栄養源。自然の中で仲間と過ごすことで、体も心もびんびんと響き合ってゆき、’ともだち’が’なかま’になってゆく。こうした実体験を伴うことが(記憶として忘れてしまったとしても)その子のこの先を豊かにすると思う。
「満ち足りたじかんをすごした幼いじぶんが、大人になった自分を美しく力づけてくれる。」
そんな願いを込めながら、日々、保育させてもらっている。(粟野美佐)